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将棋の面白さはユニーク戦法にあり! トップを目指しながら新戦法を開発中。 DL-MARKETで「定跡裏街道」というユニークな新戦法を紹介する書籍を電子出版しています。
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アマ将棋界で幅狭く活躍中。最近大会に出場気味の将棋大好き人間です。

2006 ... 大学個人戦関東ベスト16
2007~2011 ... 一時離脱 ^^;
2012 ... アマ竜王神奈川ベスト8、赤旗名人戦神奈川地区予選通過

もっと上を目指します。
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正月はたくさん棋譜並べをしていました。まとめて棋譜並べをすると、こんな棋譜があったのかと時々見落としていた棋譜に気が付かされるのですよね。棋譜探しは難しいです。

今回は裏立石を語るに当たって重要な棋譜として、以下の棋譜を発見しました。

駒組みは全然違うのですが、最終的には裏立石っぽい形になっています。裏立石の一つの狙いでもある4筋交換の威力を知るには 2012-07-19 第70期順位戦 田村康介 vs 杉本昌隆 は、とても参考になります。

2012-02-14 第70期順位戦 及川拓馬 vs 中村亮介 は構想力が凄いですね。似たような構想は 定跡裏街道~角交換振り飛車編~ の中でも、引き中飛車という戦法の一変化として紹介しているのですが、それと同様の構想をこの形に応用したのは凄いです。結果は残念でしたが、こういう将棋を見るとワクワクしますね。

正月早々に良い棋譜を見ました。

初めて赤旗名人戦に参加したのですが、神奈川県本戦では初戦から超強豪に当たって、華麗に負かされてしまいました。もっと実力を付けないと、と感じさせられる大会でした。精進します!

さて、裏立石 (1) 一手損角換わりから無理矢理に立石流四間飛車 の続編です。

前回紹介した裏立石ですが、前回取り上げた第5図(初手から▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲2五歩△4四歩▲2四歩△同歩▲同飛△4五歩!の局面)から考えていきたいと思います。前回は第5図からの急戦として、①▲34飛、②▲22角成、③▲5八金右、④▲6八玉について考えましたが、いずれも後手も十分指せる分かれになりました。
そこで今回は⑤▲28飛からの持久戦について考えてみたいと思います。第5図のような不思議な駒組みをする利点も、その過程で紹介します。



第5図以下の指し手⑤▲2八飛


▲2八飛には△4二飛(第19図)として立石流四間飛車を目指します。△2三歩と受けて通常の立石流にしてしまっても良いのですが、受けたくなるところをあえて受けないのがポイントです。以下▲6八玉△6二玉▲4八銀△7二玉▲7八玉△8二玉▲5八金右△7二銀▲9六歩△9四歩(第20図)と、2筋を受けずにさらに駒組みを進めます。



4筋の歩交換を見せて先手陣に制約をかける


まずは第20図まで進めてみた際に、通常の立石流四間飛車と異なる点に気が付いたでしょうか。2筋を受けていないのは当然違う箇所ですが、もう一つ大きな違いとして、後手がいつでも△4六歩から4筋の歩交換ができるようになっているのです。通常の立石流四間飛車では、先手が舟囲いから急戦にする場合(第21図)などを除けば、4筋で手を作られるのが面倒なのでまず間違いなく後手の4筋の歩交換を防ぎます(第22図)。
しかし裏立石では第5図の段階で後手が4筋の歩交換をする権利があります。先手が第22図のような持久戦を狙ってくれば、4筋の歩交換をする事で先手の陣形を大きく乱すことができます。つまり4筋の歩交換を常に見せる事で、先手陣に制約をかけているのです。どうでしょう、なかなか面白い戦法に思えてきませんか?



2筋を受けずにポイントを稼ぐ


ところでなぜ2筋を受けないかですが、これは先手が▲2四歩と攻めて来た瞬間に△8八角成▲同玉△2二歩(第23図)としたいからです。
第19図で△4二飛に代えて△2三歩と受けてしまうと(瞬間的に)飛車先を無条件で切られた格好になってしまいますが、第23図は先手に歩を打たせて不満がない事がわかると思います。後手は先手が▲2四歩と打つまでは2筋は受ける必要がないのです。



後手が△2三歩と受ける必要があるのは、第24図のように先手が角道を止めて来た場合です。この場合は▲2四歩に△8八角成の筋が消えたため、さすがに△2三歩と打つよりないです。△2三歩と打つのは癪ですが、それ以上に先手に角道を止めさせた事が大きいです。
第23図と第24図はどちらも遭遇頻度の高い形ですが、今回は△2三歩を打たない理由の紹介として、第23図以降の指し方を詳しく紹介します。

第23図以下の指し手


▲7八銀△3五歩▲5六歩△4四飛▲6六歩(第25図)



第23図以下は通常の立石流と同じように駒組みします。先手は様々な囲い方が考えられますが、最も手堅い駒組みは本譜の左美濃でしょう。後手は△4六歩と仕掛ける手も考えられるのですが、▲5八金右・▲4八銀の二枚で守っているところを攻めるのはあまり効果がありません。4筋の歩交換は、第26図のように先手の守り駒が少なく▲5六歩や▲3六歩などの離れ駒がある時にするのが良いでしょう。ここでは△4四飛と浮き飛車にするのが良いです。

迎えた第25図。一見何もなさそうな局面ですが、ここで後手に渾身の一手があります。

△3三角!(第27図)



角を手放してしまうため少し抵抗があるかも知れませんが、これで後手十分です。後手は飛車の打ち込みに強く、飛車交換をすればどうにでもなる形なのです。一方先手は飛車交換を防ぐ手がありません。この仕掛けは実は第23図の段階から防ぎにくく、先手にあえて▲2四歩を打たせる理由にもなっています。高度なハメ手のような手順なので私も実戦でこの変化になった事はあまり多くないのですが、この順が決まった時は結構嬉しくなります(笑)。

今回紹介した裏立石は、結構激しい変化になる可能性もあるので少し敷居の高い戦法でしたが、次の記事ではもっと手軽に利用できる新戦法を紹介します。

後手番というのは居飛車党、特に矢倉党にとっては最初の鬼門でもあるように思います。
例えば、▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩▲2五歩(第1図)。
例えば、▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲2五歩(第2図)。
このように後手番ではどうしても矢倉に組みにくい変化が出てきます。そのため矢倉党の人は後手番では何かしらの非常手段を取る必要があります。普通に考えれば矢倉以外のメジャー戦法の選択肢がたくさんあるので別に困る事もないんですが、もっと面白い戦法も指してみたいなとか、矢倉を目指しつつポイントを握れる戦法はないか、と考えるのも人情です。



その一つが▲2六歩△3四歩▲7六歩△3二金▲7八金△4四歩▲2五歩なら△4二銀(第3図)。最近の雁木とその派生戦法 (2) 応用編 モノレール飛車 でも紹介した駒組みですが、まさに矢倉に組めないのを何とかしよう、序盤からポイントを握ろうという試みの一つです。ただしこの駒組みは先手が▲2五歩を決めなかった隙を狙って△4四歩~△4二銀と矢倉を狙う変則技で、なかなか成立する駒組みではありません。
そこで第3図の駒組みをさらに進化させて▲7六歩△3四歩▲2六歩△3二金▲2五歩△4四歩(第4図)。この駒組みも成立するのではないか、というのが今回の記事の主旨です。



裏立石


結論から言えば、第4図は成立するというのが私の見解です。第4図で▲2四歩と突かなければ△4二銀で第3図の類似形に合流するため、▲2四歩の一手に思えます。以下△同歩▲同飛に△4五歩!(第5図)。これが面白い構想ではないかと思っています。狙いはタイトルでもわかるように、立石流四間飛車です。ただ通常の立石流とは細部で考え方が異なっているため、私は「裏立石」と命名しています。



裏立石は成立するか


まずそもそも、いったん角道を止めて2筋を交換させて再度角道を開けるという、いかにも無理矢理な駒組みが成立するのかという点です。第4図から先手が後手を一気に潰すとしたら①▲3四飛、②▲2二角成のどちらかです。その他にも③▲5八金右、④▲6八玉といったん玉形を整えてから急戦を仕掛ける手順もあります。

第5図以下の指し手①▲3四飛


▲3四飛には△8八角成▲同銀△3三金(第6図)。これで受かっています。以下▲3六飛は△2二飛で後手十分。ここで▲1五角!は少し気になる手ですが、△5五角!▲3三角成△同角▲4四金△3二銀(第7図)として後手十分です。



第5図以下の指し手②▲2二角成


そこで捻りを加えて▲2二角成△同銀▲3四飛(第8図)。先手があえて自分から角交換をすることで△3三金~△2二飛の筋を防いだ変化です。対して△3三銀や△3三角などの応手が自然ですが、先手に穏やかに指されると歩損が響く展開になりそうです。そこで第8図では△2五角(第9図)が正着です。



第8図では▲3二飛成△同飛▲6五角(第10図)が嫌らしい絡みですが、△4二玉!(第11図)が好手で、これで受けきりです。



以下▲4四金には△3一飛!▲2三歩△同銀▲2二歩△4一飛!▲2一歩成△5二玉(第12図)。▲3二角成には△同玉▲3五飛△3三桂!▲2三歩△同玉▲2五飛△同角▲4三角△3四角(第13図)。複雑ですが、いずれも後手良しです。



第5図以下の指し手③▲5八金右


▲5八金右は△4二飛なら▲2二角成△同銀▲3四飛の瞬間に△2五角が消えているという主張ですが、▲5八金右には△3五歩(第14図)と、取られそうな歩を伸ばして、次に△4二飛を狙えば問題ありません。




第5図以下の指し手④▲6八玉




▲6八玉は△4二飛に▲2二角成△同銀▲6五角(第15図)を狙った手です。第15図は一見後手困ったように見えますが、△3三角(第16図)が良い切り替えしです。



以下▲3二角成△同飛▲4三金には△2四角▲3二金△5五角(第17図)で後手指せそうです。▲3四飛には△6二玉▲3三飛成△同銀▲8三角成△8五飛(第18図)でこれも後手指せそうです。



思った以上に色々と変化があるので流行りそうにないのが難点ですが、いずれも後手が指せるのではないかと思っています。少し進入障壁の高い戦法ですが、第5図が成立するというのはなかなか面白い事実ではないでしょうか。次回はこんなに怖い駒組みをしてまで立石流にする、その利点について紹介していきます。

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